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牧会コラム週報版 165 2023.12.10
「韓国のモデル教会6」
モデル教会を設定して教会形成をすることは、牧会方針が牧師の空想の産物、お題目のようになることに歯止めをかけてくれます。それで、これまで日本のキリスト教会においては、特にアメリカと韓国の多くの教会がモデル教会として取り上げられ、それをお手本に教会形成に励んでこられました。
しかし、過去の日本の教会におけるモデル教会設定は、日本の宣教事情を考えるとモデルにするにはかなり無理な「立派すぎる」教会がその対象でありつづけていたようです。もちろん、そういった海外の教会が開催するセミナーや、主任牧師や牧会チームの書く著書を通じて、日本の牧師や教会役員はその牧会哲学を学び、それに共感するからこそモデル教会としていくわけです。しかし、韓国にかぎっても、ヨイド純福音教会にせよ、オンヌリ教会にせよ、サラン教会にせよ、いずれも巨大かつシステマチックで、そのような教会を日本にも立てたいという志は立派ではあるものの、どこか「哲学」よりは「目に見える立派さ」のほうに目が奪われていたのではなかったかと思います。これでは、どんなにそのモデル教会がスピリットを伝えようと努力しても、それが正しく伝わっていなかったということであり、もったいない話です。
この欄で引きつづき取り上げてきた平澤大光教会も、日本の教会の標準からしたらなかなかの威容を誇る礼拝堂かもしれません。しかし、この教会は、副牧師をもともと置いてこなかった教会で、その弟子訓練の働きは主任牧師夫妻しか担当していない点、決して「巨大」とはいえないレベルにとどまっています。日本の教会は小さいようでいて、あんがい、副教職者のいる教会は珍しくありませんが、見ようによっては、平澤大光教会はそのような日本の比較的スタンダードな教会のレベルにさえない、とも言えるわけです。ただし、平澤大光教会がそれでも多くの信徒を擁することができるのは、牧師の裵昶敦先生から直接牧会の手ほどきを受けた信徒リーダーを多数抱えているからです。そのようなリーダーがいるなら副教職者の数にかかわらず教会は成長する、平澤大光教会の存在はそれを証明しています。
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牧会コラム週報版 165 2023.12.10
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