コラム

牧会コラム週報版 164 2023.12.3

Author
mito
Date
2024-01-22 16:17
Views
313

「韓国のモデル教会5

 何度もお話ししているとおり、この欄で引きつづき取り上げている平澤大光教会は、韓国の地方都市平澤(ピョンテク)にありますが、この町は船舶の中継地点としての港湾都市、米軍基地の軍都、サムスン電子の企業城下町として大きく発展を遂げ、今や人口が50万にもなりましたが、もともとは田舎で、平澤大光教会が開拓を始めたばかりの40年前は、教会の周辺は梨の果樹園だったそうです。牧師の裵昶敦(ペ・チャンドン)先生は、教会形成においてそのように決してよい環境と言えなかった中で、最初は牧会にかなり苦労されていましたが、やがてサラン教会の弟子訓練指導者セミナーに参加して、弟子訓練を始めて以来、ずっとこの道一筋に歩んでこられました。

 しかし、サラン教会から学ぶといっても、小グループによる信徒の弟子化(狭義の弟子訓練)を基礎としたリーダー訓練、その信徒リーダーによる信徒小グループの牧会、その基礎となる帰納法的聖書読解(聖書をまず読んで観察し、そこから真理を導き出す読み方)によるディボーションといったことは外さずに学び、採り入れた一方で、実際の牧会においては、平澤という地域の人々の特性をよく理解したうえで弟子訓練を取り入れているように見えます。今でこそそれなりの地方都市になったとはいえ、もともと農業中心だった地域で長年形成してきた教会と、大都会の中産層がおもな牧会の対象だったサラン教会では、信徒の気質は大きく異なりますし、大都会とまったく同じような牧会をしてうまくいくわけはありません。そのあたりでオリジナリティをいかに発揮するかということは、牧会者のリーダーシップにかかっていることです。信徒や牧会者自身の気質や賜物もよく考えないでただ(猿)真似で弟子訓練をしても、うまくいくわけはありません。

 思えばサラン教会は、日本のモデル教会とするには立派すぎたきらいがありました。平澤大光教会も日本の諸教会から見れば立派すぎるのかもしれませんが、それでもまだ、サラン教会と比べれば具体的なモデルにはしやすいと思います。今後も平澤大光教会からさまざまなことを学んでまいる所存です。

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