コラム

コラム・ザ・ゴスペル043 2020.10.25

Author
mito
Date
2020-10-24 20:22
Views
2887
先週私は、『マインド・コントロール』(発行:アスコム、2012年)という本を読みました。著者は紀藤正樹氏という弁護士で、キリスト教会の異端(特に「統一協会」)を含むカルトにまつわる裁判や被害者の救済活動などで著名な方です。この本は一読をお勧めします。

その中に書かれていたことで印象に残ったのは、マインド・コントロールによって信者が支配されるケースで、カルトの信者は、オウム真理教なら松本智津夫の、統一協会なら文鮮明の、それぞれ「金太郎アメ」のようになってしまう、と表現されていたことです。信者はみな、教祖の気まぐれに左右された言動をするばかりで、したがって、信者個人に帰属する彼らの行動原理を問うことには意味がない、というわけです。

「金太郎アメ」とは言い得て妙ですが、2010年代に問題が顕在化したキリスト教会のカルト諸派と少なからず関係を持たざるを得なかった私の経験から言わせていただければ、カルトの信者は「コピー人間」と呼んだ方が正確ではないかと思います。コピーですからまるで教祖(集団のリーダー)の生き写しのようになりますが、所詮それはコピーですから、リーダーそのものとして通用しませんし、また、信者自身でもありません。言い方はきついですが、にせものです。さらに言えば、コピー人間をつくり出すことは犯罪とすら言えると思います。それは、紙幣をコピーすることはそれそのものが犯罪になるのと同じことです。

健全なクリスチャンは牧師のコピー人間ではありません。だからといって、イエスさまのコピー人間でもありません。みな、ほんもののイエスさまを心の中にお迎えしている以上、ほんものです。私たちは聖霊なる神さまの満たしと導きによって、自分の頭で考えて行動し、自分の霊で祈ることができます。だから、思考停止しておかしな言動をしているクリスチャンは、イエスさまとの健全な交わりも持てなくなっていると見るべきでしょう。その人はイエスさまにあって自由になるべきです。

「キリストは、自由を得させるために私たちを解放してくださいました。ですから、あなたがたは堅く立って、再び奴隷のくびきを負わされないようにしなさい。」(ガラテヤ人への手紙5章1節)
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