コラム

牧会コラム週報版 173 2024.2.11

Author
mito
Date
2024-03-01 18:44
Views
164
「日本人信徒の愛国心」

本日は、「建国記念の日」という名称の祝日です。日本のキリスト教会ではこの日、偶像礼拝に彩られたかつての戦争協力への猛省をこめて、「信教の自由を守る日」として諸行事が行われてきました。
私が長年学んできた韓国教会においては、クリスチャンが愛国者なのは当たり前のことで、祈祷会のような場では、すべての祈りの課題に先立って「国と民族のため」に祈ります。それほどまでにクリスチャンが愛国者なのは、もちろん、神さまがその国にその民族として生まれ育たせてくださったから、という理由がもっとも大きいわけですが、無視できないのは、かつての宗主国であった日本に対してそうだったように、歴史を通じて、キリスト教会という存在が韓国の国民にとって、愛国心を鼓舞する存在でありつづけたことが挙げられると思います。
そのような愛国心を日本人、わけてもクリスチャンが持ちにくい状況になっているのは悲しいことです。それは、今日のような日に「信教の自由」をうんぬんしなければならないほど、こと日本において愛国心とは、時にまことの神さまへの信仰に反する選択をせざるを得ないものと理解されつづけてきたからです。韓国のクリスチャンは国旗(太極旗)を高らかに掲げ、国歌(愛国歌)を高らかに歌いますが、日本のクリスチャンは国旗(日の丸)を掲げることにも、国歌(君が代)を歌うことにも、どうしても後ろめたさを覚えずにはいられません。私は何も、日本人クリスチャンはすべからく日の丸を掲げ、君が代を歌うべきだ、と言いたいのではありません。この、愛国心ひとつまともに持てない日本の現状を、ただ情けなく思うばかりなのです。
そこで提案ですが、日本一般における愛国心が信教の自由を持つことに影響を及ぼすならば、いっそのこと、私たちは日本人クリスチャンなりの愛国心を考え、提示してみてはいかがでしょうか。キリスト教というものを舶来品のように見なす時代は、とっくの昔に終わっているわけで、日本人らしくかつ聖書的にふさわしい愛国心を基礎に、今日のような日に、信教の自由を主張できるようになることを、そろそろ考えてもいいのではないでしょうか。
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