コラム

牧会コラム週報版 083 2022.4.17

Author
mito
Date
2022-05-07 17:03
Views
1100
焼き魚というものは情感に訴える食べ物のようです。むかし、韓国プロ野球の黎明期に、助っ人選手として韓国に渡った宇田東植投手は、シーズンの終わりに語ったそうです。「早く日本に帰ってシャケが食べたい。」

そういう、焼き魚。イエス・キリストの弟子のうち少なくとも4人は魚をとる漁師でした。魚という食べ物は弟子の共同体にはとても近しいものでした。そして、イエスさまの復活についての記述は四福音書すべてに登場しますが、その中でもルカの福音書とヨハネの福音書のその場面には、「焼き魚の食卓」が登場します。

ルカの福音書では、イエスさまの弟子たちの集まった場所のただ中にイエスさまが登場され、幽霊が現れたと怯える弟子たちにイエスさまは「わたしは幽霊ではない。肉体がある」とおっしゃり、差し出された焼き魚を召し上がりました。なんともユーモラスなお姿と思いませんか?

ヨハネの福音書では、復活のイエスさまに会ってもなお本来の福音伝道者の働きに戻れず、もとの漁師の仕事に戻ってしまったペテロが弟子仲間を引き連れ、夜通し漁をしてみたが何も獲れなかった、そこに岸辺から「船の右側に網を下ろしなさい」という声がして、そのとおりに網を下ろしてみると、153匹にもなる大量の魚が獲れ、その声の主がイエスさまと知るや、あわてて岸辺へ……行ってみると、イエスさまは炭火をおこし、その上で魚を焼いて、徹夜の漁でくたくたになっていた彼らのために朝ご飯を振る舞われました。イエスさまはなんと、給仕をするしもべの姿で弟子たちに接され、ペテロのことを福音伝道者として立ち直らせられたのでした。

メニューが魚かどうかはともかく、私たちクリスチャンは集まって食事をするとき、イエスさまの御名によってお祈りをしますが、2人でも3人でもイエスさまの御名によって集まる場にイエスさまもおられると約束されている以上(マタイ18:20)、その食卓はイエスさまがともにおられ、そこで交わされる会話のうちにはイエスさまの励ましがあると知るべきです。ただ、今は時節柄、「黙食」というものが奨励されていて、クリスチャンどうしといえども会話がはばかられるように思えるかもしれませんが、それならそれで、その場にはやはりイエスさまがおられ、イエスさまの無言の励ましがあると意識すればいいのではないでしょうか。願わくは私たちの食卓が、主の臨在と栄光に満ちたものとなりますように!
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