牧会コラム週報版 192 2024.7.14
「賛美 その3」
おそらくですが、一般の人にとって「教会音楽」と聞いてイメージするものは、伝統的な「讃美歌(または聖歌)」ではなかろうかと思います。まず、現代音楽であるワーシップ&プレイズ(当教会では導入讃美で歌っている曲)は思いつかないはずです。
そうだとすると、教会が伝統的な讃美歌や聖歌を歌うことは、一般の人にとっての教会に対するイメージに沿っているという点において、きわめてふさわしいことと言えるでしょう。オルガン、またはピアノの伴奏で、むかしながらの文語中心、クラシックなメロディの讃美を歌うならば、教会に来るような人ならばだれであれ持ち合わせているはずの神を恐れる態度は、礼拝においてよい方向に作用するはずです。
20世紀末あたりからの新たな潮流として、これまで伝統的に歌ってきた讃美歌・聖歌の文語の歌詞を、現代人に理解しやすい(だろう)表現に直す試みがなされ、『讃美歌21』や『教会福音讃美歌』といった歌集が編纂されましたが、私は個人的には、そこまでしなくても現代人は文語の讃美に抵抗を持たないはずだ、と考えます。もともと教会という場所に来たら、文語で讃美を歌うものと決まっていますし、おもな礼拝出席者である中学生以上ともなると、学校教育に始まる一般常識として、讃美歌・聖歌レベルの文語は理解できるはずです。
文語の讃美を大きく改変すべきでない、と考えるもう一つの理由は、中学高校の「古文」の授業で習うような文語の文は、平安時代のむかしに書かれたものであれ、さらに後代のものであれ、文法や語彙が根本的に変わっているということはなく、歴史を通じて極めて安定していたものだから、ということがあります。明治の言文一致運動以来、文書は口語で書くのが当たり前になり、文語の表現はすたれましたが、日本語の基礎はあくまで文語です。また、神的な聖なる領域の表現も文語がふさわしいというのは、私たちクリスチャンはともかく、一般的には共通認識となっています。私たちは文語で歌うことに確信をもって、難しい表現があるなら調べて、讃美歌・聖歌を朗々と歌ってまいりたいものです。
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牧会コラム201「ダビデとヨナタン7」武井俊孝
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