コラム

コラム・ザ・ゴスペル011 2020.3.8

Author
mito
Date
2020-05-03 17:30
Views
3722
使徒パウロは弟子のテモテに、世の終わりに際して困難な時代が到来することを承知するように語り、その時代の特徴として、第一に、人が「自分だけを愛」する者となる、ということを挙げています(Ⅱテモテ3:1~2)。これは言いかえると、「他人のことはどうでもよく、自分のことしか考えない人間だらけになる」ということでしょう。昨今の買い占め騒動のようなものを見ていると、いかに人は自分のことばかり考えるのだろうか、と思わされます(いや、自分は家族や知人のためにまとめ買いしたのだ、と主張する方もおられましょうが、結果として他人を顧みない点では同じことでしょう)。

かく申します私自身も、もともとが、自分のことしか考えない罪人だったことを思わされます。しかし、私たちの歩みは、その自己中心の罪人の段階でとどまっていてはなりません。所詮自分は罪人ですから仕方がありません、なんて居直るなど論外です。私たちは、このような者をもかぎりなく愛され、ご自身のいのちさえ与えてくださり、死ぬべき私たちを愛してくださったキリストの愛を思い、その愛にこそとどまり、その愛に始まる行いの実を隣人に対して結ぶ必要があります。

しばらく私たちは、少なくとも公式的には、日曜日のかぎられた時間にしか顔と顔とを合わせて集まれません。しかし、そういうときだからこそ、私たちはお互いのことを覚えて祈る時間がそれだけ多く与えられたと考え、祈りに時間を割く必要があるのではないでしょうか。

兄弟姉妹の祈りの課題を聞くにあたり、直接会えないとしても、手紙でも電話でもメールでもLINEでも、通信の手段はいくらでもあります。このときこそ、私たちの愛がいかに具体的に実践されているか、教会全体が試されるのではないでしょうか。願わくは、この危急のときこそ、私たちお互いの愛がますます増し加わらんことを。

「それぞれ、自分のことだけでなく、ほかの人のことも顧みなさい。」(ピリピ人への手紙2章4節)
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