週報フォトエッセイ　2023.10.1

「大甕駅前ＢＲＴ乗り場」（日立市大みか町）

　ＢＲＴ、という交通体系をご存じでしょうか。専用の道路（バスレーン）を確保したうえで、速達性、定時性、輸送能力に優れた、バス車両をベースとした高速輸送の公共交通システムのことです。この写真もＢＲＴで、これは日立電鉄線の廃線跡をバスレーンに再利用したものです。

　鉄道線路の上を車輛が走るさまに郷愁を覚える人からすれば物足りないのかもしれませんが、ＢＲＴは特に地方交通においては、バスレーンと一般道の交通をうまく組み合わせると、それまでになかったような交通の相乗効果が得られ、少なくとも人員の確実な輸送という点ではかなりメリットがあるようです。実際、この停留場の時刻表を見てみると、かなりの頻度でバスが発着しています。

　私たちが主日（日曜日）にひとところに集まり、決まった時間割でともに礼拝をささげることは、定時性の確保されたバスレーンで走ることになぞらえられるかもしれません。一般の道路を走ると渋滞に巻き込まれたりして、ストレスにもなるでしょう。しかしバスレーンにはバスしか走らないので、ストレスフリーです。一般道のような日常の重荷から解放されてバスレーンをスイスイ走るような、そんな礼拝も「非日常」ではなく「日常」の一部、仲間たちとともに「走る」ように楽しみましょう。