週報フォトエッセイ　2023.7.23

「茨城町海老沢の県道沿い」

　私は長年、東京圏やソウル圏のような都市部に住んでいたため、自分で車を運転せず、もっぱら公共交通機関を使って移動する生活をしていました。しかし、茨城町に住むとなるとそうはいきません。車は必需品です。

　車を運転して移動すると、鉄道の車窓から風景を見るのとはまったく異なる視点で景色が見えてきます。車からだと、通り過ぎていく景色も運転者として主体的に眺めることになり、その景色がとりわけ印象的だったら、車から降りてカメラに収めたりします。この茨城町海老沢は何度となく通り過ぎた町ですが、先週初めて車を降りて道を歩き、夏らしい写真を撮ってみました。

　さて、車社会といえば、アメリカのクリスチャンは、聖書を「聴く」という方法で「通読」する方が多いそうです。聖書朗読の録音を車内に流しながら長距離を移動すると、聖書をどんどん「聴き進め」られます。しかし、もちろんそれもすばらしいですが、私はやはり、聖書は直接書物という形でページをめくりながら読むことを最優先にしたいと考えます。それこそ、車に乗って、印象的な景色に出会ったら下車するように、心に留まる箇所を見つけたらその箇所にとどまり黙想する……車に乗り慣れて久しいですが、今後もこれでまいりたいものです。（武井俊孝）