コラム

牧会コラム週報版 085 2022.5.1

Author
mito
Date
2022-05-07 17:07
Views
1488
一昨日の29日、日本の賛美の歴史にも、ロックなど日本の一般的な軽音楽の歴史にも偉大な足跡を残した、牧師にしてシンガーソングライター、小坂忠先生が闘病の末、天の御国に凱旋されました。

小坂先生の功績は枚挙にいとまがありませんが、特にひとつ挙げるとすれば、「古めかしい日本の賛美の世界に、新鮮な風を吹き込まれた」ということではないかと思います。若者たちが手に手にフォークギターを取って歌っていたニューミュージックの全盛期、ほかならぬニューミュージックの担い手だった小坂先生は、ご自身を救ってくださった主の恵みを歌うにあたっての賛美があまりに時流から外れているように若いクリスチャンたちに感じられ、敬遠されていた、その状況を突破するために「ミクタムレコード」を設立し、新しいタイプの賛美の普及活動をされました。その結果、日本の若いクリスチャンたちは主を賛美する喜びを実感するようになり、「硬い・暗い・つまらない」と揶揄されることも多かった日本の教会は、確実に「柔らかい・明るい・面白い」存在に変わっていきました。

しかし、そのような「新しい」賛美も、時代を経るにしたがって確実に変わっていきました。それは、ミクタムレコードが日本に賛美を普及させるために楽譜とセットで発行していた音源(カセット、CD)を、80年代から2010年代まで時系列で聴くと一目瞭然で、歌の内容は主への賛美で同じでも、演奏や編曲が凝ったものとなったり、メロディやコード進行が複雑化したりしています。1998年以降の新シリーズを聴くと特に変化が顕著で、折からのゴスペルブームと相まって、ノンクリスチャンによる鑑賞にも充分に用いられそうな音質を保っています。実際、この新シリーズのCDは、キリスト教書店にとどまらず、一般のCD店でも売られました。

すると面白いもので、これまで文語で荘重だからと敬遠されていた聖歌・讃美歌にもスポットが再び当てられ、このシリーズのCDでも文語そのままに歌われました。いわば新しい歌が、古い歌に新しいいのちを吹き込んだようなものです。当教会は導入讃美に新しい歌を積極的に取り入れていますが、同時に伝統的な聖歌・讃美歌を大切にするのは、その「古い」歌を歌う私たちに聖霊なる神さまが働かれて、「新しき歌とぞなる」(聖歌「かたりつげばや」)と信じるからです。このたびの師の召天を覚え、「新しい歌」を主に歌うことの大切さをあらためて思わされるゆえんです。
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