コラム

牧会コラム週報版 072 2021.12.12

Author
mito
Date
2021-12-28 18:19
Views
1979
教会の近くの大きなショッピングセンターには、巨大なクリスマスツリーが立っています。そのてっぺんには星をかたどった白く大きな飾りがされていて、夜になると、暗い空を背景に明るく輝きます。

このクリスマスツリーはショッピングセンターを彩るものであり、少なくともこのツリーを見ただけでは、イエス・キリストというお方を連想するのは難しそうな気がしないでしょうか。しかし私は、先日夜にそこに赴いたとき、そのツリーが気になってつい見とれ、てっぺんの「星」を見つめたりしました。そうしているうちに、私は、マタイの福音書2章に記録されている、星を頼りにベツレヘムを目指した東方の博士たちのことを連想しました。

あの博士たちは、博士とはいいますが、その正体は「異邦人」であり、しかも「星占いの魔術師」です。本来ならばもっとも神の救いから遠い存在でした。しかし彼らはその星の研究が、なんと、人類の救い主に出会うという、最高の成果へと実を結んだのでした。彼らの研究は本来ならば、偶像礼拝や魔術のようなオカルト、すなわち、神さまの忌み嫌われるものを生み出すしかなかったでしょう。しかし神さまの恵みと憐れみは、彼らのような、何をどうしても神さまに出会うことのなかったような人たち(平たい言い方をすれば「未信者」)に出会われ、キリストのもとへと導いてくださるという形で現れました。

ショッピングセンターのツリーの星……美しいものですが、その白い輝きを見る人が、ほんとうの美の源である創造主なる神さまに出会う、その恵みが、基本的にはショッピングの楽しさを提供する場所にて実現したら……私はそんなことも夢想しました。これはナンセンスな夢想でしょうか? しかし、キリストの誕生をこれほどまでに楽しく、美しいものとしてお祝いしてきた日本人は、あとはこの「誕生パーティー」の主人公であるイエス・キリストに人格的に出会うだけです。しかしみんな、その主人公を知らず、したがって救い主に出会えてはいません。私たちはこのクリスマスの時こそ、ツリーの星に負けない輝きで人々を救い主のもとに導く、星のような存在として用いられたいと思います。
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