コラム・ザ・ゴスペル015　2020.4.5

マンガ『ドラえもん』に、もののありがたみのわからないのび太を教育するため、ドラえもんが未来の道具「ありがたみスイッチ」を使うという話があります。ためしにのび太が「空気」と言ってスイッチを押すと、のび太は窒息してすさまじいまでの苦悶の表情を浮かべ、空気のありがたみを思い知りました。

いま、私たちはいろいろなことにおいて「ありがたみスイッチ」を押して苦しんでいるかのようではないでしょうか。私は特に、「いっしょに集まること」（ヘブル10：25）のありがたみを覚えています。思えば、牧師宅を開放して行う「家の教会」は、教会の働きの場である以上に、牧師夫婦にとってのまたとない癒し、養いの場として機能してきました。それを持つことができないのは、とてもつらいことです。

しかし、苦しがってばかりもいられないでしょう。私はこのようなときこそ、新型コロナ流行が明けたあとのことを見据えていきたいと思います。みなさまのご家庭で持っておられる家庭礼拝がいかにして充実したものとなるか、それがひいては、未信者のお客さまを招いて恵みに満ちた場となるか（それこそ「家の教会」として機能するようになります！）、その教会形成のため、平時の集まりを持っていない今だからこそしっかり備えてまいりたいと思います。

幸い、学びの教材は、妻が2月に韓国から持ち帰ったもの、またインターネット上にシェアされている情報など、豊富にあります。要は私がしっかりそれらのものに時間をかけて向き合い、自分のものにしていくことです。この学びが牧会者を養うことはもちろんのこと、その養いをもって教会全体が豊かに養われていきますように、お祈りをよろしくお願いいたします。