牧会コラム205「聖書への親しみ方」

現在、この週報では、聖書通読の案内として、週ごとに「マクチェイン式通読」の聖書箇所を掲載しています。これは、教会全体でともに取り組めれば、同じ週、同じ日に、同じ個所をもとに分かち合いができて、それによって、多角的に聖書を理解する方法が広がる、という益があります。

　この通読法を教会の牧会に採り入れてから、今年で１１年目になりました。いかがでしょうか？　みなさま、実践しつづけていらっしゃいますか？

　みなさまの中には、マクチェイン式にこだわらずに聖書通読をなさっている、という方もおられるかもしれません。しかし、それはそれでよろしいと思います。大事なのは「みことばに親しむ」ことで、「マクチェイン式を毎日実践しているかどうか」ということは、「みことばに親しむ」という大きな目的を達成する上での、いわば補助にすぎません。

　そうしてみると、みなさまにもいろいろな方法で聖書通読の可能性があることになります。私が提案したいのは、「一定のプログラムに従うにせよ、従わないにせよ、とにかく『読んでください』」ということです。

　たとえばこんな読み方があります。『聖書の名句・名言』の著者、千代崎秀雄先生は、いっぺんにたくさん読むことを「ウワバミ読み」と称されて、それは避けるようにとおっしゃいました。しかし、初心者ならいざ知らず、ある程度信仰の経歴を積んだ者たちならば、時には一気に、何十章分ものみことばを読んでもいいと思います。たとえば、創世記なら創世記（５０章）、イザヤ書ならイザヤ書（６６章）を一気に通読する、という具合に。もちろん、そのためにはある程度まとまった時間が必要ですが、時間ができたときのその過ごし方として、一気に聖書を読むというのは、なかなか素晴らしいと考えます。

　いずれにせよ、毎日の十数節分の黙読によるディボーションという形での「精読」、そして、一日に４章以上のみことばをまとめて読む「通読」、この両方に日々取り組むことで、私たちはみことばを読むうえでの力がついていきます。しっかり取り組みましょう。